装丁と中身

 昨日は布団敷のバイトだったのだが、清掃と比べるとかなり楽で驚いた。ヌルゲーすぎる。
 来月の給料を計算すると、十二万円行きそうだった。これで安心してライブ遠征に行けるし、本も刷れる。それよりも今は課題とテストのことを考えたほうがいい。本当に。

 本の装丁を考えるのがとても楽しい。紙はどれにしようか、カバーの絵柄はどうしようか、など。本文を書くのも楽しい。全部楽しい。最高。
 私の書く話は、会話がもりもりになって地の文がおろそかになりがちだ。もっと豊かな地の文がかけるようになりたい。今、目の前にりんごジュースの入ったペットボトルがある。これを小説的に語るのならば、どうなるだろうか。
 キャップを回し、ボトルを傾け、琥珀色の液体を口に含む。りんごの程よい甘味と酸味が舌を楽しませ、そしてするりと喉から胃へと落ちていく。
 果実の断面が印刷されたラベルには細かな水滴が浮かんでいる。ペットボトルが汗をかく、と最初に表現した者はなかなかセンスがある。そんなどうでもいいことを思った。

 外が暑すぎる。最近ずっと暑い。嫌になる。早く冬になってほしい。